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2007-10-23(Tue)

たった30分の夢の贈り物 (エッセイ)

朝比奈インターから葉山に向かって
車を走らせている。時計の針は6時15分をさしてる。
あと20分で、どうしても海に着きたい。
ほんの5分前まで行き着けのバーの
カウンターでフレッシュの
搾りたてオレンジを飲んでいたばかりなのに、
心が急に海にトリップしてしまったのだ。
今日私はどうしても海に映る
燃えるような夕陽が見たかった。
あと10分。
早くしないと夕陽が沈んでしまう。
車のアクセルを更に踏み込む。
横横の景色がどんどん移り変わるなか、
ポルシェのドアミラーをチラリと覗くと
グラマラスなリアーフェインダーが
静止して見えた。
逗子のインターを降りビーチラインに出て、
私のお気に入りのレストランバーに向かって一直線。
海を見ると1日のたった30分の自然の
performanceがまさに始まろうとしている。
早く早くと焦る気持ちが高ぶるなか、
時間どうりに海辺のレストランバーに着いた。
大好きなスタイルカウンシルの曲がかかり始めたが、
即座に車を止めて
一番夕陽の見えるテーブルに座った。
空と海はすでに大自然が作り出した
オレンジと赤の幻想的な色で染まり始めていた。
海と空が一体化して真紅に燃えている。
ふと浜辺を見ると
老夫婦が犬を連れてのんびり散歩をしてる。
その近くには母親と小さな子供が波打ちぎわで
貝を探し楽しそうにはしゃいでいる。
彼等にとっては、当たり前の
風景なのかもしれない。
でも私にとっては夢の贈り物。
一年間で何回こんな美しい夕日に会えるのだろうか。
都会は自然が感じられない哀しい箱庭・・・。
カンパリソーダをオーダーした私達は
夕陽にカンパリの色が同化するように
グラスを高くあげて乾杯した。
彼の顔が美しく夕陽に染まっている。
きっと私も…。目と目を見つめ合っているよりも
夕陽を見つめている時間が長かった。
海風を感じながら水平線を見ると、
まるで海に落ちていくかのように
太陽が沈んでいった。
わずかに夕陽の色が残っている。
そして、月明かりに変わっていった…。

“海を見て泣けるの?”
頬をつたわる私の一筋の
涙をみて彼が驚いて聞いてきた。
“もちろんよ!一番感動的な場所だもの”
“そうだね、素敵な事だものね”
彼が人差し指で私の頬の涙をそっと拭ってくれた。
本当に来て良かった。贅沢な、
何よりも贅沢な一時を過ごした、たったの30分。
私達はポルシェに乗り込み海辺を
クルージングしながら横浜の
行き着けのバーに戻ってきた。
顔馴染みのバーテンが忙しそうに
カクテルを作っている。いつもの光景。
先ほどの燃える夕陽を見てきたなんて信じられない。
夢の中にいた30分。カウンターごしに
彼の肩にそっと寄りかかる。
甘く切ない海風の香りが私を優しく包み込んだ。
“また近いうちに燃える夕陽見に行こうね”
かるくkissをした彼の唇から
またほのかな潮の香りが伝わってきた

2006 8・9 motomi miyahara
2.jpg

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